7月4日の日曜日、私は知人からのメールを確認するため、パソコンを起動しました。
 調べ物があったのでヤフーの画面にしたところ、ニュースのヘッドラインが表示されており、詳細ニュースを読み、今回の神作譲容疑者逮捕を知りました。
 テレビのニュースでもさぞかし大々的に報道されるだろうと思ってましたが、さほど大きな扱いではありませんでした。
 その点の疑問もそうなのですが、報道がされた数局のテレビニュースの全てが実名報道ではありませんでした。
 私の知るところでは、実名報道をしていたのは、大手紙では産経新聞だけだったと思います。
 そこには、「少年法」という超えられない壁があるようです。

 少年法(記事等の掲載の禁止)第61条
家庭裁判所の審判に付された少年又は少年のとき犯した罪により公訴を
提起された者については、 氏名、年齢、職業、住居、容ぼう等により
その者が当該事件の本人であること推知することができるような記事又は
写真を新聞紙その他の出版物に掲載してはならない。


 少年が事件を起こすと、必ず、A少年みたいな形で報道がされプライバシーが守られる。
 私は、今まで、その少年が更生した場合のことも想定して、「今(犯行時)は、あれこれほじくり返すのは止めよう」ということかと思っていた。
 成人になって悪さをしたら、その事件(成人時の犯罪)が報道される→自動的に少年時代の犯罪も判明してしまうということだと思っていた。
 しかしそうではないらしいということがわかった。
 
 報道機関としては、神作容疑者の今回の監禁事件だけを報道するのであれば、「神作譲という男が逮捕されました」でOKだが、コンクリート事件とリンクした報道をしようと考えた場合、少年法の規定が足かせとなり、「コンクリート事件で、サブリーダー的な役割を果たした男が逮捕されました」となり、なんともおかしなスタイルとなるのである。

 乱暴な例かもしれないが、こういうことなのであろう
 少年時にマスコミ沙汰になる位の犯罪を犯す→少年法で守られ実名報道なし→大人になって、また犯罪を犯す
 →少年時代の犯罪がわかってしまうので、大人になってからの犯罪でも実名報道なし。

 少年犯罪で、マスコミ沙汰になった人間は、大人になってからの犯罪でも名前を伏せてもらえる。
 この法律って一体なんだろう??と思ってしまいます。

 ひき逃げや飲酒運転ではなくても、相手に大怪我をさせてしまった事故などで、それまで普通の社会生活を送ってきた成人の実名報道がされることがあるが、社会を震撼させ、犯罪の内容も、監禁、殺人、死体遺棄等の少年犯罪を犯し、成人後も監禁事件を起こした人物のプライバシーが守られるって、あまりに不公平であろう。
 決して、実名報道にこだわっているのではないのです。
 「更生ができなかった人物」が、あまりに保護され過ぎていないだろうかという疑問を感じたのです。
 養子縁組でもしたのか、神作(神を作る)という素晴らしい苗字を手にしながらそれに応えられなかったのです。

  事件直後に一方的にプライバシーが公にさらされた被害者の方に対して、加害者がここまで保護される現状には疑問を感じざるを得ません。


     少年法の条文

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神作容疑者逮捕の報道と少年法